鉄骨工事
♦鉄骨工事ってなに?
☆鋼鉄製の骨組みをつくる工事
鉄骨工事とは鋼鉄製の部材で柱や梁など建築物の骨組みをつくる工事です。
鉄骨はあらかじめ工場で運搬・搬入ができる大きさで製作されます。工事現場に運ばれてきた鉄骨を組み立ててボルトや溶接で接合し、強固な骨組みをつくるのが鉄骨工事の作業となります。
鉄骨工事は主にクレーンを用いて組み立てられます。
♦鉄骨工事の施工方法
鉄骨工事の方法、鉄骨の建て方にはいくつか方法があります。作業の効率や安全性を考慮してどの方法を用いるか選択します。
1.建て逃げ方式
建て逃げ方式とは、クレーンで敷地の奥から鉄骨を組み立てていき徐々に敷地の手前の方に移動していく方法です。
建てながら後ろに逃げていく方法なので「建て逃げ方式」と呼ばれています。
移動しながらの作業になるので移動式のクレーンを使って作業を行います。
2.水平積み上げ方式
水平積み上げ方式とは、下の階から上の階から鉄骨の節ごとに積み立てていく方式です。
高層階まであるビルなどの建築物でよく用いられます。
この工事では本体が伸び縮みするタワークレーンを用いて工事を行います。
タワークレーンは工事が進み施工の作業場所が高くなるのに合わせてクレーンも高くできるので、完了まで同じクレーンで移動することなく作業ができます。
タワークレーンは建物ができる敷地の中心にそびえ立っているので完成したときには建物にタワークレーンが刺さっている状態になります。そのため、工事が終わったら別のクレーンを使ってタワークレーンの解体作業を行います。
3.タワークレーンの方式
タワークレーンを使った水平積み上げ方式にも種類があるのでご紹介します。
3-1.マストクライミング方式
マストクライミング方式は、タワークレーンの支柱となるマストを継ぎ足しながらクレーン自体が高くなっていくクレーンを使った方式で、工事が終わったらマストを一つずつ切り離していけばいいので比較的簡単に解体作業が行えます。
3-2.フロアクライミング方式
マストクライミング方式は、クレーンを支える支柱が短く建物が完成するとその支柱がどんどん上の階に上がっていくクレーンを使った方式です。
どんどん下の階からタワークレーンの支柱が抜けていくので、下の階から内装工事を始めることができます。
溶接
溶接工というと「火花が散る仕事で危なそう」「女性では無理そう」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
実際の溶接工の仕事は、イメージほどハードなものではありません。
しっかりとした技術を身につけてさえいれば、男性はもちろん女性でも安全にこなすことができます。
♦溶接工ってなに?
溶接工とは「溶接を仕事としている人」のことです。
自動車の部品、金属アクセサリー、家具、公園の遊具、時計など種類や場所は問わず、溶接の仕事をしている人が溶接工と呼ばれます。
溶接工として働くためには、資格の取得や、実際に工場や建設現場でスムーズに作業するためのスキルが必要になります。
♦溶接ってなに?
溶接とは、「材料を加熱・加圧することで、2つの材料(部材)を接合する加工技術」のことをいいます。加熱・加圧だけでなく、「溶加材(溶かして使用する接着剤)」を使って接合する場合も溶接と呼びます。
溶接の方法には以下の3種類のものがあります。
1.融接
融接は、溶接方法のなかで最も基本的なものです。
部材に熱を加えて溶かし、それぞれ溶かした2つの部材を接合させ、そのまま冷やして固まらせる方法です。
溶接方法として有名な「アーク溶接」もこの方法に当てはまります。
2.圧接
圧接は、プレス機などの機械で部材に圧力を加え、2つの材料を接合する方法です。
この方法は、特に硬い金属製の部材をくっつけるときなどに用いられます。
3.ろう接
ろう接は、鑞(ろう)=溶加材を用いて、部材そのものを溶かすことなく各部材を接合する方法のことをいいます。
溶加材が鑞なので「ろう接」と呼ばれますが、同じイメージで溶加材が半田であれば「半田付け」になります。
鍛冶工事
♦鍛冶工事ってなに?
鍛冶工とは、建築物や機械で使用される鉄骨を加工したり取り付けたりする技術者の事を言います。
その施工のもとになる設計図で指定された鋼材を、必要に応じて曲げたり、つなげたり等の加工します。
そうして作りあげた鉄骨を使用して、現場で組み立て作業を行います。
鍛冶工・鉄骨工になるために特に必要な資格というものはありません。
弊社で活躍中のベテランの鍛冶工・鉄骨工のもとで見習いとして働きながら、必要な専門知識や技術を身に付けて行きます。
職業訓練校などで鉄骨加工や溶接の技術を学ぶ事も出来るのでおすすめです。
一人前の職人になるためには、多くの現場での経験を積むの事が必須です。
ほとんどが個人作業になりますが、現場ではとび職のスタッフとチームを組んで仕事をすすめる事も多いので、皆と協力をしながら仕事を行える協調性のある事も大切です。